一般歯科・小児歯科・矯正歯科・歯科口腔外科
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舌・唇・頬など口まわりの筋肉を正しく使えるようにするトレーニングです。
MFT(Myofunctional Therapy)とは、舌・唇・頬・顎などの口腔周囲筋の動きやバランスを改善するリハビリテーションです。歯並びや噛み合わせの問題の多くは、筋肉の使い方の「クセ」が根本原因となっています。歯科矯正が「歯の形態を整える」治療であるのに対し、MFTは「筋肉の機能を整える」アプローチです。
口まわりの筋肉は、食事・会話・呼吸など毎日24時間働いており、その力が歯や顎に常に影響を与えています。正しい筋肉の使い方を身につけることで、歯並びの改善・維持、口腔機能の向上、さらには全身の健康増進につながります。
▶ MFTで行う主なトレーニング
口呼吸・歯並び・嚥下・発音・顔貌など幅広い症状に効果が期待できます。
MFTが有効とされる主な症状・状態を整理します。
【お子さんの場合】
【大人・ご高齢の方の場合】
年齢制限はありません。4〜5歳の幼児から高齢者まで対応しています。
MFTに年齢制限はありませんが、年齢によって効果の出やすさや目的が異なります。
【4〜12歳(成長期)】
口腔周囲筋の発達が著しい時期で、新しい筋肉の使い方を習得しやすく、最も効果が出やすい年代です。特に4〜5歳以上で指示が理解できるようになったころから開始できます。
【13〜18歳(思春期)】
矯正治療と並行して行うケースが多い年代です。成長がまだ続いているため、比較的良好な効果が期待できます。
【成人・高齢者】
年齢が上がるほど習慣の変化には時間がかかりますが、継続的なトレーニングで口腔機能の維持・改善が期待できます。特に口腔機能低下症の管理では50歳以上の方に保険適用があります。
「もう年だから遅い」ということはありません。まずはご相談ください。
矯正が「歯を動かす」治療であるのに対し、MFTは「筋肉の機能を整える」療法です。
歯科矯正(ブラケット矯正・クリアコレクトなどのマウスピース矯正)は、装置によって物理的に歯を動かし、歯並びや噛み合わせを整える治療です。一方、MFTは装置を使わず、筋肉のトレーニングによって口腔機能を改善します。
MFTは矯正治療の効果を高め、治療後の後戻りを防ぐ役割を持ちます。舌で歯を押すクセや口呼吸が残っていると、矯正で歯並びを整えても、筋肉の力によって少しずつ元に戻ってしまいます(後戻り)。
当院では、矯正治療(クリアコレクト)とMFTを組み合わせた包括的なアプローチをご提案しています。
はい、MFTは「ぽかん口」(口唇閉鎖不全)の改善に直接効果的です。
「ぽかん口」とは、安静時に口が無意識に開いた状態になることで、医学的には「口唇閉鎖不全」と呼ばれます。日本の子どもの約30〜40%にこの傾向があるとも言われています。
ぽかん口が続くと、口腔内が乾燥して虫歯・歯周病・口臭のリスクが高まるほか、舌の位置が下がって歯並びに悪影響を及ぼします。また、鼻呼吸の機能が低下し、アレルギー症状が悪化しやすくなることも知られています。
MFTでは口輪筋(唇まわりの筋肉)を鍛えるトレーニングを中心に行い、自然に口が閉じられる状態を目指します。家でのホームトレーニングを継続することが重要で、保護者の方のサポートが効果を大きく左右します。
遊び感覚で楽しく取り組める工夫をご提案します。ご家族の協力が大きな力になります。
お子さんがMFTを続けるためのポイントをいくつかご紹介します。
当院の歯科衛生士は、お子さんが楽しく通えるよう工夫して指導しています。「嫌がって困っている」という段階でもぜひご相談ください。
はい、MFTは指しゃぶりや舌癖の改善に有効なアプローチのひとつです。
指しゃぶりは、3歳頃までは精神的な安心感を得るための自然な行動とされますが、4歳以降も継続する場合は歯並びへの影響が出やすくなります。また、舌を前歯の間に挟む癖(舌突出癖)は、前歯が開咬(噛み合わない状態)になる大きな原因となります。
MFTでは、これらの癖のある筋肉の動きを正しいパターンに誘導するトレーニングを行います。癖が習慣化している場合、矯正装置(タングクリブなど)との組み合わせが効果的なケースもあります。
大切なのは「叱って止めさせる」のではなく、正しい筋肉の使い方を習得させること。お子さんのペースに合わせて取り組みましょう。
はい、矯正後の後戻り防止のために、MFTの継続は非常に重要です。
矯正治療で歯並びを整えても、舌で歯を押すクセや口呼吸などの悪習癖が残っていると、筋肉の圧力によって歯が少しずつ元の位置に戻ろうとします(後戻り)。これは多くの患者さんが経験する悩みです。
矯正後のリテーナー(保定装置)と並行してMFTを継続することで、口腔周囲筋が新しい歯並びを「正しい位置」として定着させることができます。矯正治療の効果を長期にわたって保つためにも、MFTは矯正後も続けることをお勧めします。
嚥下(えんげ)機能の低下に対し、MFTは有効なアプローチです。
食事中のむせ(誤嚥)は、舌・軟口蓋・喉頭などの筋力低下が主な原因です。特にご高齢の方では口腔機能の低下が全身状態に大きく影響します。放置すると、食べ物や唾液が気管に入りやすくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。誤嚥性肺炎は高齢者の死因の上位を占める疾患です。
MFTでは、嚥下に関わる舌・唇・頬の筋力トレーニングや、正しい飲み込み動作の練習を行います。特に「舌圧(舌が上顎を押す力)」の低下が嚥下機能に直結するため、舌圧トレーニングは重要なメニューのひとつです。
当院では訪問診療にも対応しており、通院が難しいご高齢の方のご自宅・施設にも伺うことができます。「親がむせるようになった」「施設に入っている家族が心配」という方も、ぜひご相談ください。
口腔機能低下症の管理には、MFTと共通するトレーニングが多く含まれます。
口腔機能低下症とは、加齢・疾患・廃用などにより、咀嚼・嚥下・発音などの口腔機能が複合的に低下した状態です。2018年の診療報酬改定で保険適用となり、2022年からは適用年齢が50歳以上に引き下げられました。
診断は7項目(口腔衛生状態不良・口腔乾燥・咬合力低下・舌口唇運動機能低下・低舌圧・咀嚼機能低下・嚥下機能低下)の検査を行い、3項目以上で口腔機能低下症と診断されます。
管理の内容には、舌の筋力トレーニング・嚥下訓練・パタカラ発音練習など、MFTと共通するアプローチが多く含まれます。50歳以上の方であれば、保険適用で定期的な検査・管理を受けることが可能です。「年のせいで仕方ない」とあきらめる前に、ぜひご相談ください。
舌・唇・頬の筋力低下や動きのクセが滑舌に影響しており、MFTで改善が期待できます。
滑舌の悪さは、舌の動きの範囲・速さ・協調性の問題であることが多く、口腔機能低下症の検査では「オーラルディアドコキネシス(舌口唇の交互運動)」として評価されます。
MFTでは、「パ・タ・カ・ラ」の発音練習を中心とした舌・唇・頬の運動訓練を行います。パは唇の動き、タ・カは舌の動き、ラは舌の協調運動の改善につながります。健口くん(竹井機器工業)などの測定機器を使って現在の機能を数値化し、トレーニングの効果を可視化することも可能です。
口呼吸や口唇閉鎖不全による口腔乾燥はMFTで改善が期待できます。
口腔乾燥(ドライマウス)の原因はさまざまですが、そのひとつが口呼吸です。口が開いたまま呼吸すると口腔内が乾燥し、唾液の自浄作用が低下するため、虫歯・歯周病・口腔カンジダ症などのリスクが高まります。
口呼吸による口腔乾燥であれば、MFTで口唇閉鎖を改善することで乾燥感が和らぐケースがあります。また、口腔機能低下症の検査項目「口腔乾燥」は、ムーカス(村田製作所)などの口腔水分計を用いて客観的に評価することも可能です。
なお、薬の副作用やシェーグレン症候群などの全身疾患が原因の場合は、内科・口腔内科との連携が必要なこともあります。まずはお気軽にご相談ください。
個人差がありますが、一般的には6か月〜2年程度です。症状改善後も定着のために継続を推奨します。
MFTは「筋肉の使い方のクセを変える」トレーニングです。短期間では習慣は変わらないため、継続的な取り組みが必要です。
【目安の期間】 軽度の口唇閉鎖不全:3〜6か月程度/矯正との併用・舌癖改善:6か月〜1年程度/嚥下機能改善・高齢者の口腔機能管理:1年以上の継続管理が理想的
症状が改善した後も、新しい筋肉の使い方が完全に定着するまでは継続することをお勧めします。定着前に終了すると後戻りが起きやすくなります。焦らずじっくり取り組みましょう。
開始当初は月1〜2回、安定したら月1回程度が目安です。
MFTの通院頻度は、症状の程度・年齢・患者さんの取り組み状況によって変わります。一般的な流れは以下の通りです。
口腔機能低下症の管理として保険算定する場合、初回検査から6か月後に再評価検査を行う流れになります。
基本的には1日2回(朝・晩)、各5〜10分程度が目安です。毎日継続することが何より大切です。
MFTの効果の8割はホームトレーニングの継続にかかっています。通院は「正しいやり方の確認とモチベーション維持」の場であり、実際のトレーニングは毎日の積み重ねが重要です。
ただし、「完璧にやらなければ」と思いすぎると続きません。まずは朝の洗顔時や夜の歯磨き後に1種類だけ行うところから始め、徐々に習慣化させましょう。歯科衛生士が生活リズムに合わせた無理のないメニューをご提案します。
舌・唇・頬のトレーニングを、特別な器具なしでできる簡単な動作で行います。
代表的なホームトレーニングの例をご紹介します(担当衛生士から個別に指導します)。
▶ 舌のトレーニング
▶ 唇・頬のトレーニング
▶ 発音・嚥下のトレーニング
ケースによって保険適用になります。お子さんの場合と成人・高齢者で異なります。
▶ お子さんの場合(口腔機能発達不全症)
18歳未満で口腔機能発達不全症と診断された場合、保険診療として定期的な管理・指導を受けることができます。毎回の窓口負担は少額で、継続して通いやすい費用感です。
▶ 成人・高齢者の場合(口腔機能低下症)
50歳以上で口腔機能低下症と診断された場合、検査から定期管理まで保険適用となります。6か月ごとの再評価も保険診療で受けることができます。毎回の窓口負担は少額です。
3割負担の場合、1回あたりの窓口負担は概ね1,000〜2,000円程度となるケースが多いです。
保険適用の場合、管理・指導の窓口負担は少額です。再診料が加わりますが、毎回の負担は軽く、継続しやすい費用感です。同日に他の処置(歯石除去・フッ素塗布など)を行う場合は、その分の費用も加わります。
初診時に保険適用の可否と費用の目安をご説明しますので、安心してご相談ください。
はい、当院では訪問診療でも口腔機能管理に対応しています。
当院は在宅療養支援歯科診療所として訪問診療を行っており、通院が困難なご高齢の方のご自宅・グループホーム・老人ホームなどにも伺います。
訪問先でも口腔機能精密検査・口腔機能管理(保険適用)が可能です。嚥下機能の低下・口腔乾燥・舌圧低下などの問題を評価し、患者さんとご家族・介護スタッフへの指導を行います。
「親がむせるようになった」「施設に入居している家族の口腔機能が心配」「ケアマネージャーから歯科受診を勧められた」という方も、お気軽にご相談ください。小田原市・南足柄市・開成町・大井町・松田町・山北町・秦野市・箱根町など足柄・西湘エリア全域に対応しています。
電話にて「MFTの相談」としてお申し込みください。
初回はMFT・口腔機能についての相談・検査を行います。現在の口腔機能の状態を評価したうえで、保険適用の可否・治療計画・費用の目安をご説明します。
小田原市・南足柄市・開成町・大井町・松田町・山北町・中井町・秦野市・箱根町など足柄・西湘エリア全域からのご来院をお待ちしています。MFTや口腔機能管理は、お近くの歯科では対応が少ない専門的な取り組みです。遠方からのご相談もお気軽にどうぞ。
医療法人社団武尾歯科のMFT・口腔機能管理
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